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東京女子大学同窓会埼玉支部映画好きのお喋りの会


by sscinema

9/14(月) 第11回SSシネマの会のご報告

2015年 9月 14日 第11回SSシネマ同好会の報告
夏休みが終わり、大雨の被害も大きい中、埼玉はどうにか難を免れ14名の方にお集まりいただきました。
8月は終戦の月でお薦めの中にも戦争映画が多くて、申し分けなかったと思っています。秋になったら、また心洗われる様ないい映画が放映されるといいなと思っています。
今回の“おかし”は10月31日のハロウイーンにちなんだパンプキンシフオンケーキでした。

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今回話題になった映画 

◆『アリスのままで』(劇場)
・今回一番多くの方が観たもので、高齢による認知症とは異なり、
若年アルツハイマーで、遺伝因子も関係しているとなると
身に詰まされる思いがしたとのお話が出ました。
原題”Still Alice” still は(ままで)よりは(静かな、動きの無い)
という意味を含んでいるようだと提議しましたが、
人格を持ったアリスでいてほしいという願いを込めて
邦題は付けられたのではないかという皆さんのご意見でした。


◆『あん』 
・監督河瀬直美。
元ハンセン病患者の老女(樹木希林)が
尊厳を失わず生きようとする姿を丁寧に紡ぐ人間ドラマ。
何人かの方が感動したとの事。


◆『折り梅』(図書館)
・認知症を扱った松井久子監督の作品 
吉行和子主演 Ks さんがとても良かったとお薦めでした。
TVで放映の機会があったら、観てみたいと思います。


◆『秒速5センチメートル』 
・Ko さんの紹介です。桜の花びらが落ちるのが秒速5センチだそうです。
アニメの映画化で映像が美しいとの事、
機会があったら観てみたいと思います。


◆『日本で一番長い日』(TV 1967)(劇場 2015) 
・戦争終結の時の内情を改めてよく理解出来た。
小学高学年の時、女学校の3年生だったと言う大先輩から、
終戦の時を知らない方もありました。
映画としては新、旧作ともに力作だった。


◆『永遠の0』
・実際の特攻隊はこんなに甘くはなかったと御親戚に話を聞いたとの事。
しかし若い兵隊さんが沢山飛んでいった事を思うと、
この様な美談もあってほしいと、映画に託したい気持ちがします。


◆『太陽の帝国』(TV)
・よく出来た映画で、子役の躍動感ある演技には感心する。
日本人の子供がマンゴーの食べ方を教える事はあり得ない。
マンゴーは知らなかった果物だと意見がありましたが、
きっとスピルバーグ監督は日本は極東の国マンゴーは食していると思ったか、
この少年は上海に来ていた少年兵なので、食べていたかもしれない。
※カリフォルニアでマンゴーは見かけなかった記憶があります。
パパイヤは食べました。

◆『戦場のメリークリスマス』(TV)
・話題になった映画だったので、お薦めに入れましたが、
この映画は皆さんつまらないとの批評でした。
私もこの内容が無理があり、受け入れられないものです。
大島渚監督の独特な思考です。
これはアカデミーを受賞した音楽のみだと思います。
お薦めはいい映画ばかりでなく、
映画史上話題になったものを取上げています。
あくまでもお好みで選択して下さい。
 

◆『あの日の声を探して』(ミニシアター)
久し振りに参加いただいたKoさんが紹介。
チェチェン戦争で両親を亡くし声を失った少年が
難民キャンプで懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。
◆『マリートマリグリット』子供に「死」について教える事で生きている事を自覚させる。
何かの機会があったら、観てみたい映画です。


◆『セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター』(劇場)
・(2014ヴィム・ヴェンダース監督)
報道写真家サルガドの活動を追った ドキュメンタリー。
欠席の方が何人か観て、本当に凄く圧倒されるとの事。
機会があったら、注目したいと思いました。


◆『ディア ハンター』(TV)
・皆さんには評判のよくない作品で、
お薦めする作品ではなかったと反省しています。
私には米国研究には欠かせない印象深い作品です。
*公開は1978年、サイゴン陥落(1975)3年後に
巨匠マイケル・チミノ監督が「戦争そのもの」が抱える
矛盾、悲惨さ、狂気、苦悩を描いている。
この素早い現状を発表する凄さに考えさせられた。
*私が米国滞在中(70~76年)1975年レーガン(カルフオルニア知事)が
ロサンジェルスでベトナム戦争から帰還したPOW (戦争捕虜)を招いて
大きなパーティが開かれ、苦労を労った様子を見た。
*この作品初めは劇場で観ました。
その時は皆さんがおっしゃるように前半の結婚式と
鹿狩りの部分の長さに辟易としましたが、
2度3度観るうちにとても意味のある物だと思えるようになった。
*ベトナム戦争までは徴兵制だった事。
ペンシルバニア州鉄鋼の街ピッツバーグから3人の若者が戦地へ出て行く。
徴兵は妻帯者は後回しと聞きましたが、
このスティーヴンが戦地に行く前に結婚する事は
恩給を残す事もあると思います。
日本兵隊の「勝って来るぞと勇ましく」の歌に送られて
出征して行ったのと比べてしまいます。
*原題”The Deer Hunter”はマイケル(ロバート・デニーロ)が
アメリカ人を象徴していると思います。 
“one shot!”で仕留める、好機を逃さない勇気持つ事がアメリカ人には大切、
この勇気をうまく持てなかった残りの2人の様になるのだと言ってるような気がしました。
この様に東部の方では1年に1頭の鹿を仕留め仲間で分け食糧とします。
いかにも狩猟民族を意識します。
*グリーン・ベレー(アメリカ陸軍特殊部隊将兵)がかぶる帽子 
マイケルがその制服でピッツバーグに戻って来た事に目がとまりました。
*ベトナム戦争は米軍の常勝はない事、
戦争の質が過去の戦争とは異なる事を
米国民が感じ始めたのではと思いますが、
政治の方針はどうなのでしょう。
色々な事を考えさせられる映画だと私は思いました。


◆『バケモノの子』(劇場)
・お若いKさんに解説を聞きました。
宮崎駿に続くと言われる細田守監督によるアニメーション。
人間界(渋谷)とバケモノ界(渋天街)が存在するパラレルワールドを舞台に孤独な少年とバケモノの交流を描く。
人気俳優役所広司、宮崎あおいが声優を務めているのがとても良いとの事。
また新しい分野が覗けるのかもしれません。


古い作品、新しい作品をこの様に取り上げてお話をお聴きすると、何かの機会に見つけたら選択の基準になります。
次回もまたいろいろなお話を楽しみにしております。
   

第12回  
日時  2015年12月14日(第2月曜日)
場所  下落合コミュニティセンター 4階 第2集会室


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by sscinema | 2015-09-21 10:30 | 報告 | Comments(0)