寒い風が吹く日でしたが、それぞれの温かいお部屋で最後のSSシネマZoomの会を開催しました。
した。7人の参加者でした。
最後なので気楽におしゃべりしましょうと思っておりましたが、旅行から帰ったばかりにもかかわらずKTさんのとても興味深い映画のお話に、やっぱり映画って面白いと思いました。
とても楽しいひと時のうちにシネマの会は閉じました。
新しく始まるSSエンタメ会でまたいろいろのお話に花が咲く楽しい機会になる事を期待しています。
YOKO
今回をもって、このブログも終了します。
長年ありがとうございました。
◆今回話題になった映画 ・あらすじ等 *みなさんのお話より ・)yoko の考え
◆『グランメゾン パリ』 (24日) 劇場
・『グランメゾン東京』の続編として、フランス・パリで三つ星を獲得するために奮闘する尾花夏樹(木村拓哉)と仲間たちの物語。
TBS系列日曜劇場で放送された人気ドラマの映画化。
*監督が塚原あゆ子、『ラストスマイル』『海に眠るダイヤモンド』などを手掛け、セットよりも実際のロケ現場を重視する監督なので、やはり重みのある映画になっていた。
*代々続く生粋のフランス料理シェフが三ツ星を取り続ける事の難しさや、アジア人が本場のフランス料理で三ツ星をねらう事に批判的な面を指摘するとか、鈴木京香も肉の卸の店にアルバイトに入ったり、韓国人のパテシエの部屋が爆破され隣のチーズ店の焼け残りのチーズをキムタクが買い取り、パリや日本に売り払い品物の評判を得、パリでの信用も深まっていったりする
皆の努力が描かれ作品に奥深さを感じさせるのは脚本がよく出来ている。
ドラマより映画の方よくまとまっていて 高評価点をつけたい。
*キムタク見事な手捌きで料理作っていくのも感心させられる。
実際に3年連続パリで三ツ星を獲得した 日本人シェフでレストランを経営する小林圭氏が料理監修をしている。
宣伝のインタビューで、氏いわく、連続三ツ星獲得を維持するのは苦しみだという事
・)パテシエに韓国人が起用されているが、設定がアジア人グループが挑戦となっていますがSMAPが韓国で人気があった経過を考えると韓国の上映狙ったのでは?
◆『正体』 (24日) 劇場
・染井為人の同名ベストセラー小説を映画化したサスペンスドラマ。
主演 横浜流星 監督 藤井道人 『新聞記者』『余命10年』
日本中を震撼させた凶悪な殺人事件を起こして逮捕され、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱走した。
鏑木を追う刑事の又貫征吾は、逃走を続ける鏑木が潜伏先で出会った人々を取り調べる。
しかし彼らが語る鏑木は、それぞれがまったく別人のような人物像だった。
さまざまな場所で潜伏生活を送り、姿や顔を変えながら、間一髪の逃走を繰り返す鏑木。
やがて彼が必死に逃亡を続ける真の目的が明らかになり……。
*藤井監督と横浜流星が共に映画を作ろうという夢が実現した作品とかという事で日本アカデミー賞の話題になるかと観たが、冤罪を晴らすためにいろいろな人物になりながら逃亡を続ける、これは監督がアイドル的な横浜流星にあえて演技も出来るという事見せたかったのではなかったのか?
施設出身の鏑木が高卒であるのにフリーライターや資格はいつ取ったのか介護士として働いたり、一番納得がいかないのは焼き鳥を食べて、こんなおいしいものは食べた事が無かったと興奮する(施設では食した事なかったのか?)事など腑に落ちない箇所が気になった。
*NETFLIX で映画 WOWOWでドラマ『正体』(5話)主演 亀梨和也 でみた。
比較すると映画の横浜流星の方が演技的にはとても良かった。
*ドラマの亀梨の方が優しい面があって良かったとの批評も聞いたが、時間も長く内容も理解できたのでは?
*ネタばれになるかもしれないが、最後は刑務所に戻り、再審で目撃者の証言が取り上げられ、無罪となる。
◆『雪の花 ともに在りて』 (24日)
・吉村昭の小説「雪の花」を映画化。
江戸時代末期の福井藩を舞台に、数年ごとに大流行して多くの人命を奪う疫病(天然痘)から人々を救おうと奔走した実在の町医者の姿を描く。
監督 小泉堯史 『雨あがる』 主演 松坂桃李 役所広司
*小泉監督(長年黒澤明の助監督を務める。)が「雨あがる」などで自然の美しさを映し出し、あたたかみのある人間の描き方が気に入っていたので観たが、裏切る事のない作品だった。
・福井藩の町医者・笠原良策は、その痘瘡に有効な「種痘(予防接種)」という予防法が異国から伝わったことを知り、京都の蘭方医・日野鼎哉に教えを請い、私財を投げ打って必要な種痘の苗を福井に持ち込んだ。しかし、天然痘の膿をあえて体内に植え込むという種痘の普及には、さまざまな困難が立ちはだかる。それでも良策は、妻・千穂に支えられながら疫病と闘い続ける。
*福井と京都の往復、子供を連れて雪の中を旅するのは厳しいながらも美しい映像が良かった。
今はこのロケ地が観光名所となり、案内マップも出来ているとの事。
種痘の痕が腕に白く花の様な形になるので 雪の花とも言われていたので、この題になったとの事。
松坂桃李が清々しく、どんな役をやってもやりこなせているのは好感が持てる。
◆『敵』 (23日)
・1998年に筒井康隆が発表した小説を、長塚京三を主演に吉田大八監督が映画化。
引退し老境の日々を送る元大学教授と、やって来た「敵」の姿を描いたサイコドラマ。
*一人暮らしの元仏文学教授が妄想に取り憑かれ精神的におかされ亡くなっていく過程はとても壮絶だが、いろいろな事を意味しているようだが、なかなか取らえづらい作品。
長塚恭三は好演だった。
◆『アングリースクワッド公務員と7人の詐欺師』 (24日)
・税務署に勤める真面目な公務員・熊沢二郎は、天才詐欺師・氷室マコトの巧妙な詐欺に引っかかり大金を騙し取られてしまう。
刑事である親友の助けで氷室を探し出す熊沢だったが、氷室は熊沢に対し、ある提案をする。
それは熊沢が追っている権力者を詐欺にはめ、その権力者が脱税した10億円を徴収するから、
そのかわりに自分を見逃してほしいというものだった。熊沢は犯罪の片棒を担ぐことに戸惑いながらも、自身のある復讐のため、氷室と組むことを決意。2人はクセ者ぞろいのメンバーによる詐欺師集団「アングリースクワッド」を結成し、壮大な税金徴収ミッションに挑む。
監督 上田慎一郎 『カメラを止めるな』 出演 内野聖陽 岡田将生
・これはKTさんからのお薦めがLineに入り、以前にまとめたものを出してありますが、今回話題になったのでのせておきます。
*日本映画のように感じなかったが原作が韓国という事で納得した。
名俳優がはまり役で好演が目立った。
*『カメラを止めるな』を無名の俳優を使って低予算で作った上田慎一郎監督が有名な俳優を使って見応えあるものが出来た事に注目した。
◆『室町無頼』 (25日) 劇場
・垣根涼介の時代小説を実写映画化した戦国アクション。
日本の歴史において初めて武士階級として一揆を起こした室町時代の人物・蓮田兵衛の知られざる戦いをドラマチックに描く。
入江悠 (「22年目の告白 私が殺人犯です」)監督・脚本
出演 大泉洋 本格的な殺陣・アクションに初挑戦 堤真一、柄本明、北村一輝、松本若菜
*期待していったが、期待外れ、感動はなかった。
*刀は40cm位の長さの刀で闘い撮影し、全てCG加工されているとか。
『侍タイムスリッパー』の時に真剣で闘おうと言って撮影するところがあったが、やはり本物は画面に出るのではないのだろうか?
◆『枯葉』 (2023 フィンランド 独) WOWOW
・フィンランドの孤独を抱えながら生きる男女が、かけがえのないパートナーを見つけようとする姿を描いたラブストーリー。夏の恋が去った後の秋の恋。 80分。フィンランド映画は短い。
監督 アキ・カウリスマキ、 カンヌ映画祭で審査員賞を受賞
・)・彩の国シネマスタジオで2/5~2/7までやっていたが、WOWOWで放映されたのでみた。
・フィンランドは国民の幸福度がトップなのだがこの2人は幸福度が低い人生を送っている。
幸福度とは経済的に豊かなことではないのでは?
30年前にフインランドに行ったことがあるが、人々の顔はにこやかではなかった、北欧独特のクールな表情の人が多かったように思う。
北欧の映画、ドラマを観ていつも思う。
・町山智浩さんの解説によると。カウリスマキ監督の演出は棒立ち、棒読みのセリフでやらせる。観客の想像力重視、だがその棒立ち棒読みのどの点を取り上げるかが監督の力量で、何度も撮る事が繰り返された結果だとか。
日本の小津安二郎監督、クリント・イーストウッド監督がその手法を取り入れている。
・)クリント・イーストウッドが二宮和也を起用した意味が分かった気がする。
・音楽がチャイコフスキーの悲愴の中の優しいメロディーを取り入れている
ラストはシャンソン枯葉のメロディーが流れる。
・)町山さんはこれはコメディですと言っていたが、ハッピーエンドがそうなのか? 笑えなかった。
◆『海の沈黙』 (24日) 劇場
・倉本聰が36年ぶりに映画脚本を手がけた、天才画家の悲劇の物語。
表舞台から姿を消した天才画家が、ある事件をきっかけに再び人々の前に現れます。
監督 若松節朗 主演 本木雅弘。共演 小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂 津嘉山正種ら豪華キャスト
・)倉本総の脚本という事で是非、と見た。
豪華キャストにもかかわらず誰もが。何かぴったりしていない気がした
長年映画を観てきて、この手の芸術家の映画は観ているので、やはり外国映画だったら、この役者があっているなと充ててみたりした。
本木雅弘 がんばっているのがアリアリで、あの強い絵画の勢いと張り合ってのたうち回られては絵がちょっと半減するような気がした。
美術館などで観る本物の画家が描いているビデオを見た時には感じないので、やはり本木雅弘はこんな絵が描けないという先入観が邪魔してしまう。
小泉今日子 この2人の大人の恋愛感情の表し方眼の表情がどうしても外国の名女優と比較すると、もう少しどうにかならないのと言いたくなる。
中井貴一 謎めいた画商。最後まで本木を支える何でも知っている人物。派手な杖を持ち、背も高く恰好はいいのだが、もう少し味があっても…
と、言うように私はあら捜しばかりして、ぐいと魅かれる作品ではありませんでした。
最後はKTさんのカンボジア旅行のエピソードを聞き、世界はどこも進化している、旅にも出ていきたいと思わせられました。